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相澤英之 のメッセージ 「地声寸言」 |
2015.05.13リリース |
第二百四回 <インフラ銀 日米に対抗> |
この見出しは四月二十三日付の産経新聞(九面)のトップである。
「習氏「新金融体制つくる」と書いている。 中国国営新華社通信によると、中国の習近平国家主席は22日、インドネシアのジャカルタで開かれたアジア・アフリカ会議(バンドン会議)の60周年を記念する首脳会議で演説し、アジアインフラ投資銀行(AIIB)を念頭に「公平かつ公正、寛容な国際経済と金融体制の建設を推進し、発展途上国のために良好な外部環境をつくる」と述べた。先進国中心の既存の国際金融体制に対抗し、途上国が主導する新たな体制構築を急ぐと宣言した格好だ。 中国財政省はかねてAIIBを、世界銀行やアジア開発銀行(ADB)などによる国際金融秋序への対抗ではなく、補完的な存在だと説明してきたが、演説で真意をあらわした。新華社は習氏の同日の演説を国家的な指針を示す「重要講話」と位置づけた。」「習氏は支援には「いかなる政治的条件も付けない」と強調し、中国の影響力拡大を懸念する途上国に配慮。途上国支援で人権問題や環境保全などを重視する米国など先進国も批判した。 習氏は、中国などが指導して開催した1955年のバンドン会議で示された主権尊重、内政不千渉などの10原則を持ち出し、「バンドン精神を再発揚し、(中国が提唱する)新たな国際関係構築を推進する」と訴えた。米国と日本、豪州の同盟関係を牽制(けんせい)する一方で、経済的な利益をちらつかせつつ途上国の盟主となる戦略を鮮明にした。 中国の意図は飽くまでもこちら側の推察である、と言って了えば、そうであろうが、どうも今までの出方を見れば、そう見ざるをえない。 とすれば、日本はどうすればよいか、である。 当初、いっそ仲間に加わって、発言力を確保し、リーダーシップを発揮した方が得ではないか、という有力な意見が一部にあったとも聞く。 しかし、今からのこのことついて行くような形をとることはよした方がいい。となれば世銀やアジ銀の資金力の強化、用途の拡充ではないか。 AIIBに加入するとしたら日本も充分ないしそれ以上の資金を出す覚悟がいるだろうから、そのお金をとくにアジ銀に追加したらよいのではないか。それしかないと思うが如何。 |