back 代表理事 相澤英之 のメッセージ
       「地声寸言」
  2014.10.29リリース

第百八十八回 <ユーモア>
 日本人はユーモアを解しない人種であると言われている(誰が言っているのだ?)のだそうで、残念なので、こんなのどうかと思うユーモアをいくつか。どうせ誰かの言ってることの写しである。
 人間は神が作りたまうた生物のうち、もっともタチの悪い猛獣である。
 能率とは自分のきらいな仕事を他人にさせることである。
 バザー 教会又は慈善団体のバザー売り立ては、だれかの物置部屋から自分の物置部屋へ入れる品物を買うこと。
 パジャマ 新婚の夫婦が、火事のばあいに備えて、ベッドのわきにおいておく服類。
 パリ ヨーロッパで、金があればいちばん楽しいところはパリ、金が無くてもいちばん楽しいのはパリ。
 春 若い女がひと冬中考えていたことを若い男が実行に移す季節。
 美 婦人がそれを失っても、失ったことに気がつかない種類のもの。
 悲観主義者 腰にバンドをしめたうえにサスペンダーをつけている男のこと。
 避暑地 諸君の滞在費でもとからの住民が次の夏まで暮らせるようになっている土地のこと。
 批評家 批評家というものは、文字や芸術に失敗した人のことである(ディスレリー)。
 愛国心 愛国心は暴力団のアクセサリーである。
 アルコール というのは隠しごと以外はほとんどすべてのモノを保存するのに役立つ液体。
 イビキ 個人に許された最後の自由。
 田舎 あらゆる鳥類が料理されないまゝ飛んでいる湿地。
 インテリ インテリとは事実を知らず、責任をとることなしに、批判的な発言をする者のこと。
 うそつき というのは記憶力のすぐれた人のこと。
 外交 というのは祖国の利益になるようにウソをつくことだ(カー・ヘンリー・ウォトン)
 外国文学 原書で読んでわからないし、飜訳で読んでは難解という、どうにもならない種類の文学。
 解説者 その予言が周囲の事情によってちがっていることがわかるころには、もうそれを忘れているような人。
 姦通 二人のまちがった男女が正しい行為をすること。
 機会 とは、びと絶望の隣り合わせのことだ。
 キス とは、口の中に何もないにもかかわらず、天国のような味がして、牛が泥の中から足を抜くときのような音をたてるものである。
 教育 とは、教師以外の職業につこうとする子どもにお金がもうかるようにする訓練。
 行政手腕 大ぜいの人を働かせて自分の飯のたねにする能力のこと。
 計画経済 経済以外のすべてのことが計画の中に含まれているもののこと。
 芸術家 というものは身のほど知らないタイコモチである。
 結婚 は毒キノコを食うようなものである。しまったと思ったときは、時すでに遅い。
 結婚というものはロマンスとロマンスとの間の休憩期間である。
 現代的 とは、ほかに何の取りえがないものをよく思わせるときに使うCMのコトバ。
 倹約 というのは、あすぜいたく品を買うために、きょう必要品を買うことをがまんすること。
 酒飲み 自分を野獣にすることで、人間であることの苦痛をまぬがれる者のこと。
 自然 というのは、食物を与えないで成長させることができるもののことである。
 詩人 自分でもなんのことかわからない文章を、他人がどうすれば読むだろうかと想像しながら書く人。
 実業家 というのは、午前中会社に来ては、ゴルフの話をし、午後にはリンクで仕事の話をする人のこと。
 宗教 宗教団体は天国(極楽)という空手形をエサに金を集める営利会社のことである。
 常識 とは、考えることのない人間の無思慮の別名に過ぎない。
 小説 とは根も葉もあるウソ八百(佐藤春夫)。
 素人 学問や芸術の領域で、勉強さえすればいくらでも上達できるものと思いこんでいる人間。
 新薬 と称せられるものは、どれも非常に強力なので、完全な健康体でないとこれを飲むことはできない。
 成功 女房が使うお金以上に金をもうけることができるようになること。
 政治家 というのは、口からナミダを出し、目からアセを出し、舌が二枚もある人のことだ。
 政府補助 とは、人民から取りあげた金を返すときに、贈り物のように見せる組織のこと。
 大学 大学は四年間に学問以外のくだらないことならなんでも覚えさせてくれるところ。
 第三の新人 貸本家が絶対に買わない作家の總称。
 大使 自分の国のために外国へウソを言いに行かされる正直者のこと(サー・ヘンリー・ウォートン)。
 大衆小説 女に対して、ひとりの男が、「オレァお前にほれてんだ」と書くのが大衆小説。
 男女共学制大学 デートのない女子学生が金のない男子学生と出会う場所。
 統計学問者 不確かな仮定からすぐさま予定の結論を引き出せる人のこと。
 風俗小説 原稿用紙の何枚目かで男と女が温泉マークに行くかをせり合うゲーム小説のこと。
 夫婦 とは裁縫バサミのようなもので、たがいに一点でつながって、逆の方向を向き、第三者がそのあいだに立ち入ると、危険な目にあう。
 法律 悪人の権利を守る現則を法律という。
 凡人 というものは、自分で並みでないつもりでいる人のこと。
 三日天下 結婚式の日からカカア天下になるまでの地位のことである。
 民主主義 は少数の腐敗者を任命する代りに多数の無能者を選挙することである(ジョージ・バーナード・ショー)。
 役者 というのは、自分以外のすべてのものになろうとする人のこと。
 約束 というのは、選挙のときに使われる小錢のことである。
 よっぱらい 自分では最高、他人には最低と思われる状態。
 楽天家 表玄関を開け放しにしておけば、女房が家出してくれと思っている男のこと。
 利巧者 みんなの考えと一致すると思うときに、自分の考えを堂々と述べる男のことである。
 隣人とは、あなたが知っている以上にあなたの私生活やスキャンダルについてくわしい人。
 私小説 他人に見せるための日記の一種。酔っぱらって、女を口説いて振られると、誰でも書ける入門文学のこと。
 割り勘 とは、割に合わない勘定のこと。
 以上は「ことばの百科事典」を見ていたら、一人で見ているのは勿体ないと思えたので、ほんの一部を紹介した。
 
 


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