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相澤英之 のメッセージ 「地声寸言」 |
2014.05.31リリース |
第百八十三回 <首脳外交> |
駈足みたいなところもあるが、安倍さんが総理就任以来積極的に諸外国の首脳を訪ね、会談を重ねていることは結構なことである。
率直に言って安倍さんは右派というか、タカ派と言うか、そのように見られていることがあると思う。会って話をすれば、そういった印象も柔らげられる面もあるが、と思っている。 国と国との関係は、単に首脳同志が親しいとか、よく知っているとかいうようなことで決定的になることはないと思うし、何回も会って、ファースト・ネームで呼び合うようになったからといって、直ぐ親しさがこみ上げてくるようなものではないし、仮に親しくなっても、簡単にもつれた関係が解けるというような生優しいものではないと思うが、それでも、顔を合わせて話し合えば、少なくとも会わないよりはお互いに理解するよすがとなることは疑いないと思う。だから、安倍さんの姿勢は今のところいいと思う。 米国にとってやはり気になるのは、中口の関係であり、両国がある程度の緊張感をもって、といって、そんなに危機的な状態でないことが望ましいと思うだろうし、米国にとって太平洋を挟んで対立しているその向う側に大陸を向いてシャンとした国が、それも米国と同盟関係にある国が腰を据えていてくれることが有難いのであると思う。 日韓は仲よく、日本と中、ロとは然るべく良好な交流関係にあり、日韓はいざとなれば、自分の味方として信頼しうる位置と立場にあることが一番望ましいのではないか、と思う。 日本が軍事的に弱くてはいざという時役に立たないし、といって、そういうことには決してならないと思うが、余り強大になり、まして核を持つような国になることは、絶対に賛成しないことも事実であろう。 米国としては、アジアの国々の力関係に目を放さないで、平和を維持すべく外交力をフルに発揮して行こうと思っているのではなかろうか。 米国の日本に対する支援も飽くまでも米国にとっての利害が重点で考えられることは言うまでもないので、わが身を犠牲にしてでも火の粉を被るようなことは普通は考え難いのではないか。 以上、床屋談議みたいな感想に過ぎない。 |