back | 代表理事
相澤英之 のメッセージ 「地声寸言」 |
2013.07.05リリース |
第百四十七回 <都議選> |
米子が現住所となっているので、都議選の票を持っていない。そのせいもあるのかどうも、正直なところ都議選に関心が薄い。もっとも、家人は何票かあるが、候補者について知識もあるようには見えない。国会議員については、話が出ることはあるが、私が地方で選挙に出ていた時のような激しい票争いも余り聞かないし、一軒一軒候補者が挨拶に回るといったような現象は見たこともない。つまり選挙民はその地区選出の都議に対する関心が極めて薄いのではないか、と思う。それは投票率にも現われている。地方の選挙の投票率もかつては、衆議院選でも八〇%を越えることがあったが、どうも次第に下つてきているようなところが多いのではないか。
ここは東京都の特別区内であるが、区長が誰か、大方の人は知らないような気がするし、地方の市長村長との間のような親近感というのか、何と言うのか乏しい、区政がどっちを向いて走っているやら、時に区報などが朝刊に挟まって来ているので、見ることもあるが、その程度である。 地方自治は大切である筈である。住民、とくに大都会の住民はもっと自治体行政に関心をもっていいものと思うが、現実はそうではない。 地方にもっと権限を与えよ。地方の自治体を、市町村統合などによって数を減らし、国の権限を移して行くことがいいことであり、必要だという方向に進んで来て、地方に次第に国がコントロールし難い大きな地方自治体が誕生する、方向になって来ている。 そこでいつ、府県制を廃止して道州制へということになるのであるか、これ又話は出て久しいが、現実には話が進展しているとは思われない。 昭和三十年頃であったと思う。総理の諮問機関である地方制度調査会で道州制移行の問題が審議され、いよいよ裁決になった時に委員の票の読みは、可否同数となりそうであった。 そこで、自治庁から当時、地方財政担当の主計官である私を通じて委員の一人である主計局長に是非出席して賛成票を投じて貰いたい、との依頼があった。 主計局長の一票で決るとなると愼重にした方がよい、ということで官房長官にも相談の上、出席をし、賛成の一票を投じた。それで道州制移行を地方制度調査会としては総理に答申としたのである、この答申は、その後、いわば無視されたような恰好になっている。 確かにこの狭い日本の土地に四十七もの都道府県という地方自治体は多すぎるような気がするし、ブロック単位に一つの地方自治体を形成する、そしてその中の市町村は数を今の三分に一以下、一ブロック内に平均三〇〜四〇ぐらいの市(野村はなくす)にしたら道州運営も体をなすのではないか、など考えている。 その際、東京はどうなったらいいか、皆さん一緒によく考えてみましょう。 |