back 代表理事 相澤英之 のメッセージ
       「地声寸言」
  2013.06.12リリース

第百三十七回 <租税特別措置を削減せよ>
 税制改正を論じる際、租税特別措置の廃止、削減が議論されなかったことはない。が、その都度、業界の強い抵抗にあい、これを支える政治勢力があって、議論の挙句、見送られることが多かった。
 産業に対する政府の政策は必要であるが、私は、これを税制の特別措置の形で行うことには原則として反対である。必要な財政援助措置は補助金として支給すべきものである、と思う。
 という理由は、 
 
@ 援助必要額の算定は減税では難しい。年毎に変動があり、果して現実にいくら減税になっているか、他の税額算定の中にあって把握し難い。
A 予算書に現われてないので、減税措置当初は国会の議論で明らかにされても、そのうち外部に明らかでなくなる怖れが大である。
B 予算書で審議され難いので、国会の議論の場に登らないことが多い。
C 特別措置の項目が(自民党税調では「電話帳」と呼ばれる程多いので)予算の査定のように充分に議論がされ難い。
D @と関連するやら、何時の間にやら、減税額が跳ね上がるおそれがある。
 
 いずれにしても、税制としては、本来そのような個々の問題について配慮すべきではないので、補助金等財政措置として予算の問題とすべきではないか。
 
 


戻る