back 理事長 相沢英之 のメッセージ
       「地声寸言」
  2009.01.13リリース

第三十一回 <「年の初めに」>
 明けましてお目出とうございます。と申しても本当にお目出たいか、どうかよくわかりませんが、そういういい年になりますように心から祈念する、ということであります。
 去年は、いろいろな意味で世の中の大きな変化が見られました。とりわけ、経済の面では、米国のサブプライム問題に端を発した金融不安は全世界に波及し、景気の不況の波が一挙に世界中に押し拡まった感がしています。
 米国はじめ各国とも、あらゆる手段を駆使し、景気の回復に向けての努力をしている現状であります。まだ、本当の効果は見えて来ていませんが、軈ては徐々に効果が現れて来るのだろうと思っています。
 日本もボンヤリしていてはダメなことは言うまでもないことです。麻生内閣の人気が低迷し、支持率も二〇%を割るのではないか、という情けない状態ですが、これは麻生首相に総ての全責任を押し付けるのは酷で、予期しない世界経済状勢の変化が最大の原因であると思います。
 衆参のねじれ現象のもとでは、国会運営も容易でなく、法律一本を通すにも汗をかかなければならない現状のもとに、どれだけ思い切った景気対策を打ち出せるかが、麻生内閣にとっての勝負だと思います。もっと、厳しく言えば、今や、一内閣がどうなるかという問題ではなく、日本の経済がどうなるか、国民の暮らしがどうなるか、の問題の解答を迫れているのですから、それを政局にするものは控えて、とりあえずは、与党と言わず、野党と言わず、お互いによく検討して景気回復の対応等を考えるべき時期だと思っています。
 政界再編とか、大連合とかいうような議論は、この状態が一しきりおちついてから考えていただいてもいい問題なのか、なと思っています。
 ともあれ、明るいいい年になりますように再び祈念して年頭の挨拶といたします。
 
 


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